
★尿漏れ・尿失禁 FAQ★
Q,尿失禁ケアはなぜ必要なのでしょうか?
尿失禁は年齢を重ねるとよくある問題で、60歳以上の方では半数以上が経験すると言われています。適切なケアをすることで、生活の質を保ち、心身ともに快適に過ごすことができます。
Q尿失禁があると、日常生活にはどんな影響がありますか?
尿失禁があると、外出や人との交流を控えてしまうことがあります。また、経済的な負担が増えたり、尊厳を守りにくくなったりすることもあります。
Q尿失禁が身体に及ぼす影響はありますか?
尿失禁によって、悪臭や疲労を感じやすくなったり、陰部の皮膚が荒れることがあります。また、水分を控えすぎて脱水になってしまうこともあります。
Q,尿失禁は心にも影響しますか?
はい。羞恥心や孤独感が強くなり、「自分を認められない」「自分が嫌いになる」と感じることがあります。その結果、気分が落ち込んだり、怒りや不安を感じやすくなることもあります。
Q,産後の腰痛や尿もれは、心にも影響しますか?
はい。産後に腰痛があると、うつのリスクが3倍になると言われています。また、過活動膀胱の方の約43%が心の不調を抱えているという報告もあります。
Q生活の質にどんな影響がありますか?
腰痛や尿もれがあると、外出や人間関係に制限が出たり、気分が落ち込みやすくなったりすることがあります。早めのケアが大切です。
Q,尿失禁ケア(鍼灸+筋/筋膜アプローチ)は、どのような症状に効果が期待できますか?
次のような症状に役立つ可能性があります。
・腹圧性尿失禁:くしゃみ・咳・運動時に尿が漏れる
・切迫性尿失禁:急にトイレに行きたくなり間に合わない
・混合型尿失禁:腹圧性+切迫性の両方
・頻尿:昼夜問わずトイレが近い
・尿意切迫感:突然強い尿意に襲われる
・骨盤臓器脱:膀胱や子宮が下がることによる違和感
・便秘・便失禁:骨盤底筋の弱りによる排便トラブル
Q,膀胱トレーニングに向き、不向きはありますか?
膀胱トレーニングは、意識して筋肉を動かし尿意をコントロールする方法です。
【向いている人】
・やる気がある
・認知機能がしっかりしている
・自分でトイレに行ける
・筋肉を意識して動かせる
・尿もれで困っている
【向かない人】
・神経や筋の障害がある
・尿が出にくい
・認知機能に不安がある
・カテーテル使用中
・尿路感染症がある
・やる気が出ない
さらに効果UPのポイントとして、鍼灸で身体のバランスを整え、骨盤底筋の筋膜や筋肉にアプローチすることで、トレーニングだけでは届きにくい内部からのケアが可能に。少しずつ尿もれ改善を目指しながら、身体も心も前向きになれます。
(膀胱トレーニング+鍼灸・骨盤底筋ケアで尿もれ改善!)
Q,生活習慣指導はなぜ必要なのでしょうか?
尿失禁の予防・改善には生活習慣が大きく関わっているため、指導が重要です。具体的には以下のポイントがあります。
★体重管理
・BMIが5単位増えると、日常的な失禁リスクが20~70%増加する報告があります。
・内臓脂肪の蓄積も尿失禁と関係しています。
・妊娠中は体重増加を適切に管理(目安:11㎏以内、BMI>25の場合5~7㎏)し、産後6か月以内に非妊娠期の体重に戻すことが尿失禁リスク低減につながります。
★運動
・適度な運動は尿失禁の発生リスクを減らす効果があります。
★喫煙
・喫煙者や過去喫煙者は、腹圧性尿失禁や切迫性尿失禁になりやすく、尿意切迫感や頻尿の頻度も3倍以上になる可能性があります。
★飲水・アルコール
・過剰な飲水(1日コップ8杯程度)は過活動膀胱症状を悪化させます。
・アルコールは抗利尿ホルモンを抑制するため排尿量が増え、利尿作用のあるお酒(カリウム含有)ではさらに尿量が増えます。
★膀胱刺激物・カフェイン
・膀胱を刺激しやすい飲み物:緑茶、コーヒー、炭酸飲料、酸味のあるジュース、ビール、ワイン、豆乳
・膀胱を刺激しにくい飲み物:水、麦茶、ほうじ茶(カフェインなし)、酸味のないジュース
・カフェインは膀胱の平滑筋を興奮させ、尿量を増やす作用があるため、失禁・頻尿・切迫感を増やすことがあります。
・夕方以降や高齢者は、カフェイン摂取を控えることが推奨されます。
Q,どうして骨盤底筋トレーニングやダイエットが必要なのでしょうか?
尿もれ予防・改善のためにとても大切だからです。
・女性下部尿路症状の診療ガイドラインでは、
骨盤底筋トレーニングと体重減少は「行うよう強く勧められている(推奨グレードA)」 とされています。
・骨盤底筋を鍛えると尿もれを防ぎやすくなり、体重を減らすことも腹圧の負担を減らして改善につながります。
Q,どうして骨盤底筋を鍛えることが大切なのですか?
尿もれや急な尿意を防ぐために必要です!
・骨盤底筋の収縮があることで、排尿反射をうまくコントロールできます。
・筋肉を鍛えると、膀胱の括約筋を落ち着かせて尿意の急な切迫感を減らすことができます。
・また、排尿反射で起こる内尿道括約筋のゆるみも防げるため、漏れにくい身体づくりにつながります。
Q. なぜ便秘の予防やコントロールが大切なのですか?
尿もれや下部尿路症状(膀胱や尿道に関わる排尿のトラブルや不快症状の総称)を防ぐためです。
・便秘のある方には下部尿路症状が多く見られます。
・下部尿路機能に問題がある方は便秘になりやすいため、便通を整えることが症状改善につながります。
Q,超音波画像診断装置を使うメリットは何ですか?
・安全…放射線を使わないので被爆の心配がありません。
・手軽…どこでも使用できるので、診察や施術中にも確認可能です。
・リアルタイム観察:骨盤底筋や膀胱の動きをその場で見ながら評価でき、治療に活かせます。
Q,理学療法で圧や摩擦を加える利点を教えて下さい?
・ヒアルロン酸は体温35~40℃でゲル状(ベタベタ)からゾル状(サラサラ)に変化します。摩擦によって局所温度が上がると、ヒアルロン酸は可逆的に分解されて粘性が下がります。
・炎症の回復過程で生成される酵素「ヒアルロニターゼ」により、ヒアルロン酸分子は小さくなり、滑りやすくなります。
・この作用により筋膜の滑走性が向上し、骨盤底筋の収縮もスムーズになります。
・ストレスでヒアルロン酸が変性すると粘性が低下しますが、圧・摩擦を加えることで再び滑らかになり、疎性結合組織の滑走性を獲得できます。
【ポイント:疎性結合組織とは、体内で細胞や臓器を結合・支持する網目状の組織で、ここが滑りやすくなることで筋膜の動きが改善します。】
Q,施術後に身体に起こりうる反応はありますか?
・施術ではヒアルロン酸をサラサラにするために、圧や摩擦を加えてわざと軽い炎症を起こしています。
・炎症反応は施術後15分ほどで始まり、12~24時間後にピークを迎えます。その後、48~72時間かけて自然に収束します。
・この過程で起こることがある反応は以下の通りです。
筋肉痛、打ち身や打撲感、熱感、倦怠感
・施術後~72時間の炎症期間中は、元々の症状が一時的に強く感じられたり、過去に痛かった場所に痛みが出る場合もあります。
・これらは通常の反応で、4日ほどで落ち着きますので安心してください。
Q,施術を受けられない場合はありますか?
施術には以下のような禁忌があります。該当する場合は施術をお控えください。
【絶対的禁忌】
・高熱や敗血症のある方
・静脈炎のある方
・抗凝固剤を使用中の方
・免疫機能が重度に低下している方
【相対的禁忌】
・悪性腫瘍のある方
・妊娠中の方
・炎症やリンパ腫(ステージⅢ)のある方
・骨折の疑いがある方
・急性期や回復期の熱傷・痛みがある方
安全のため、体調や既往歴に応じて施術前にご相談ください。
Q,施術の受診ペースはどのくらいが良いですか?
初診後も排尿トラブルが残っている場合(変化なし・悪化)、1か月後に再度チェックを行います。触診や再評価を行い、まだ確認していない領域も確認します。
改善が見られた方も、経過観察のため月1回の受診をおすすめしています。施術に加えて骨盤底筋トレーニングや膀胱トレーニングも自己流になりやすいため、合わせて月1回のチェックが安心です。
また、生活習慣指導も行っていますので、日常で気になることがあればお気軽にご相談ください。
Q,鍼灸治療と併用すると、尿失禁ケアにはどのような効果がありますか?
鍼灸は自律神経や骨盤底筋群の働きを整え、血流を改善することで、尿失禁や頻尿などの排尿トラブルにアプローチできます。
東洋医学の観点では、「腎」「脾」「肝」の働きを整えることで、泌尿器症状の改善を目指します。
さらに、生活の質(QOL)への影響も期待できます。産後の腰痛や骨盤の不安定性は産後うつのリスクを3倍に高めることが報告されており、過活動膀胱の方の約43%が不安・うつ・不眠などの心の問題を抱えています。
鍼灸は、骨盤底筋や下腹部の血流改善、自律神経バランスの調整、ホルモンバランスや心の安定にも働きかけることで、尿失禁や頻尿の改善をサポートし、心と身体の両面からQOLを高める治療法です。
神戸元町 美笑鍼灸院
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